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2024年度は4年ぶりに増加、2025年度は過去最高に 「2024年度通期 国内パソコン出荷台数調査」
2025年05月30日

■2024年度の国内パソコン出荷台数は1353.9万台(前年度比25.7%増)

■2024年度の国内パソコン出荷金額は1兆6512億円(同32.9%増)

■2025年度はOS更新とGIGAスクール端末需要で過去最高の1743.2万台を見込む

 概要

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称 MMRI、東京都港区、関口和一所長)は2024年度(2024年4月~2025年3月)の国内パソコン出荷台数を調査し、その結果を発表した。2024年度の国内パソコン出荷台数は1353.9万台(前年度比25.7%増)で、4年ぶりの増加となった。メーカー別の出荷台数シェアではトップのNECレノボが24.6%で、前年度比0.3ポイント伸ばした(データ1)

 

出荷金額は1兆6512億円(前年度比32.9%増)となった。平均出荷単価は12万1958円で、2023年度の11万5303円と比べ6655円の大幅な上昇となった。出荷単金は2020年度以降4年連続での上昇となった。

 

2025年度は、基本ソフト(OS)の更新需要に加え、GIGAスクール構想向けの端末入れ替え需要により過去最高となる1725万台を予測する(データ4)

 

【データ1】国内パソコン出荷台数シェア(2023年度/2024年度)

 

 

詳細

【補足】国内パソコン出荷台数シェア詳細(2023年度/2024年度)

 

◆個人市場でも端末の買い替えが始まる 法人は大企業の買い替えがピーク

2024年度の個人市場は351.8万台(前年度比3.7%増)となった(データ2)。メーカーシェアの順位は変わらず、NECレノボ(20.9%)、Apple(16.8%)、富士通(16.0%)となった。2025年10月のOS「Windows10」のサポート終了に備えた更新需要が徐々に喚起され、出荷台数は伸長した。2025年の新入学セールも堅調に推移し、2025年度も382.7万台(前年度比8.8%増)と成長が続く見通しだ。

 

【データ2】個人市場向け出荷台数シェア(2023年度/2024年度)

 

 

法人市場は1002.1万台(前年度比35.7%増)となった(データ3)。GIGAスクール需要を除く通常の法人市場は911.3万台となり、前年度比28.7%増となっている。メーカー上位5社ではDynabookが大きく伸長しシェアを2.6ポイント伸ばす結果となったが、順位に変化はなかった。大企業を中心とした「Windows10」のOSサポート終了に備えた端末更新が市場をけん引した。

【データ3】法人市場向け出荷台数シェア(2023年度/2024年度)

 

データ4】国内パソコンのルート別出荷台数

 

 

◆2025年度出荷は28.8%増の1743.2万台と過去最高を予測

2025年度のパソコン出荷台数は前年度比28.8%増の1743.2万台と、1995年度のMM総研の統計開始以来、過去最高の出荷台数となる見込みだ(データ4)。個人市場は同8.8%増の382.7万台と更新需要による回復基調が続き、法人市場も同35.8%増の1360.5万台と大きく伸長すると予測する。2025年10月に迫ったOS「Windows10」の延長サポート終了を控え、パソコンの更新需要が中堅・中小企業の間で本格化する。加えてGIGAスクール端末の更新が2025年度に最も活発となることも台数増の後押しとなろう。OSの更新需要は2025年度上期まで市場を押し上げ、GIGAスクールの更新需要は2025年度下期がピークとなることが予想される。この結果、2025年度は中堅・中小企業の端末更新とGIGAスクール端末の更新ピークにより24年度を上回り、パソコン市場の活況は2年連続で続く見通しだ。

 

MM総研取締役研究部長の中村成希は「2024年度はOSの更新需要に支えられ、大幅な出荷台数増となった。2025年度は2020年度に導入が進んだGIGAスクール端末の更新がピークを迎え、パソコン市場は過去最大の出荷台数となるだろう。さらに企業のAI(人工知能)活用やDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展は、持ち運び性能だけでなく、内蔵カメラ、マイク、メモリー、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)、生体認証、AIや画像処理に適したプロセッサーの搭載などパソコン全般の高性能化要求につながり、平均出荷単価は上昇が続く。加えてクラウドソフトウエア利用料の値上げやAI活用の予算確保、セキュリティ対策強化などパソコンに関わる費用の上昇も目立っている。ボリュームディスカウント交渉がしにくい小口需要家である地域民需、小規模自治体、中小企業や個人事業主などでは費用負担の増加からパソコン入れ替えが停滞するリスクがある。個人利用を含めOS更新など重要なセキュリティ対策が後手に回らないよう、産業界や国は市場動向に注意を払うとともに、パソコン、OS業界は小口需要家に向けて運用も含め合理的な乗り換えコスト抑制策の提案や訴求を強化すべきだろう」とコメントしている。

 

■報道に際しての注意事項

  1. 本プレスリリースは、MM総研が実施した市場調査の結果と分析について、報道機関限定で詳細データを提供するものです。
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  3. 数値などは表ではなくグラフ化して掲載して下さい。
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■MM総研について

株式会社MM総研は、ICT分野専門の市場調査コンサルティング会社です。日本におけるデジタル産業の健全な発展と市場拡大を支援することを目的として1996年に設立し、四半世紀以上にわたって経験と実績を重ねてきました。ICT市場の現状と先行きを的確に把握する調査データに加えて、新製品・新サービスを開発するためのコンサルティングサービスも提供しています。