なぜ世界は日本製品を選ぶのか：107ヵ国で見えたトレンド - WAFUU.COM越境EC市場分析 アート・クリエイティブ用品市場の拡大
2025年12月02日

市場概況：グローバル展開の加速が顕著に

ブラックフライデー・サイバーマンデー商戦を経た2025年12月、21言語対応で100ヵ国以上へ日本製品を輸出する越境ECサイト「WAFUU.COM」の年間データ分析により、グローバル市場における日本製品の品質への信頼と、プレミアム商品への需要が大きく高まっていることが分かった。特に高単価商品への需要が拡大し、世界市場における日本ブランドの価値向上が確認された。

地域別市場特性：多様化する消費者ニーズ

健康・美容関連製品、IP・おもちゃ・ゲーミング機器、調理家電、食品・お菓子など幅広いカテゴリーで需要が拡大。特に健康志向の高まりを背景に、機能性食品・サプリメント市場が急成長している。

北米市場：多様なジャンルでの幅広い需要

アメリカ・カナダ市場では、アニメ・ゲーム関連商品、トレーディングカード、おもちゃ、食品、美容製品など、多ジャンルにわたる需要が特徴的。日本のポップカルチャーへの根強い関心に加え、健康志向の高まりを背景とした日本食品への需要、品質を重視した美容製品への関心が明確に広がっている。特筆すべきは、単一カテゴリーに偏らない多様な製品群への需要で、日本製品全般への信頼の高さを示している。

欧州市場：高品質への強い関心

キッチン用品、美容用品、高品質文具への需要が特徴的。特にフランス市場ではキッチン用品の需要が目立ち、日本の食文化への関心の高さが浮き彫りとなった。ドイツでは精密機器・ゲーミングデバイスへの需要が強く、日本の技術品質を重視する消費傾向が見られる。

オセアニア市場：健康・ウェルネス製品の成長

オセアニア市場では、健康食品・サプリメント、美容関連製品への需要が拡大。海洋由来の機能性成分を含む健康食品など、予防医療・ウェルネス志向の高まりが確認された。

アジア市場：乳幼児向け製品の圧倒的需要

シンガポール市場では、乳幼児用栄養食品が市場を牽引し、日本製品の安全性・品質への絶対的信頼が明確化。台湾市場でも同様の傾向に加え、健康食品・サプリメント、健康機器への需要が旺盛で、高齢化社会における健康管理意識の高まりを反映している。

中東市場：プレミアム美容機器への投資

中東市場では、高額美容製品への需要が集中。可処分所得の高い消費者層による、プレミアム美容・パーソナルケア製品への投資傾向が明確となりました。

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カテゴリー別トレンド：2025年の注目分野

1.IP・ゲーミング・エンターテインメント

グローバルIPを活用したゲーミングデバイスが欧米市場を中心に好調。グローバルIPの力と、日本発ゲーミング技術への評価が融合した成功事例となった。特筆すべきは、広範な地域への浸透で、グローバルなデジタルカルチャーの普及と、日本発の技術・品質への評価の高まりが市場拡大を後押ししている。新規参入層とコア愛好家層の二層構造が形成されつつあり、持続的な市場成長の基盤が整いつつある。

2.健康・ウェルネス革命

予防医療・健康維持を目的とした製品カテゴリーが全地域で拡大傾向を示している。生活環境改善製品、機能性成分を含む栄養補助食品、美容健康飲料など、多様な健康関連製品への需要が高まっており、健康意識の高い中高年層による継続的な購買行動が市場成長を支えている。特に、日常的な健康管理をサポートする製品群への投資意欲が目立つ。

3.美容・パーソナルケア市場の多層的成長

高額美容製品・パーソナルケア製品全体が堅調に推移する中、地域別・製品別の明確な市場特性が観測された。米国・中東市場を中心に、高額美容製品への需要が拡大。中東市場では可処分所得の高い消費者層による選択的な高額投資が目立つ。高価格帯製品においても品質と機能性を重視する消費者層の存在が明確化している。

4.キッチン用品のグローバル化

日本メーカーのキッチン用品が欧州全域で好調を維持。欧州市場全体で見られる日本の食文化・調理技術への関心の高まりと、多機能性といった技術的優位性への評価が、市場拡大の主要因となっている。一方、北米市場では普及段階にあり、今後の成長余地が大きい市場として位置づけられる。

5.アート・クリエイティブ用品市場の拡大

プロフェッショナル向け高品質文具への需要が北米・欧州市場を中心に拡大。米国市場が全体の約4割を占め、クリエイター経済の成長と連動した市場形成が進んでいる。特筆すべきは、平均購入単価が3万円を超える高価格帯製品への需要で、プロフェッショナルアーティストやクリエイター層による選択的な購買行動が確認された。高品質な筆記具・文具類への需要も堅調で、日本製品の精密な品質管理と発色・書き味への評価が市場拡大を支えている。広範な地域への浸透は、グローバルなクリエイター文化の普及と、デジタル時代においてもアナログ創作ツールへの根強い需要が存在することを示している。

2025年のデータは、日本製品のグローバル市場における3つの明確な優位性を示している。

今後は、各地域の消費者特性に応じたローカライゼーション戦略、デジタルマーケティングチャネルの最適化、そしてサステナビリティへの対応が、さらなる市場拡大の鍵となるだろう。日本製品の持つ「品質」「技術」「文化」という3つの価値を軸に、グローバル市場での存在感をさらに高めていくことが期待される。

■ WAFUU.COMについて

日本の流通商品を世界100ヵ国以上、21言語で展開する越境ECサイト。日本の優れた製品を世界中の消費者に届けることをミッションとし、独自仕入れのセレクトショップ形式で運営しています。

■ 代表者コメント

株式会社クレスティア 代表取締役社長 深田秀正：

2025年は、越境EC業界にとって波乱の一年となりました。特にアメリカの関税問題は業界全体に大きな影響を与え、越境EC事業者、現地進出事業者、代理店展開事業者それぞれが異なる戦略を迫られる状況となりました。同業種の事業者間でも戦略の分岐が明確となり、この違いが数字として顕著に表れた年でもあります。

 

しかしながら、米国の追加関税導入後も、日本製品への力強い需要は確実に残っていると実感しております。越境EC事業者にとって、ここ数年は各国での法改正対応に追われる日々が続いています。加えて、急激な為替変動、アメリカ宛日本郵便の停止など物流面での課題も発生し、これまで以上に柔軟な対応が求められる環境となっています。

 

今回公開したリサーチ結果は、自社サイトおよび各国プラットフォーム上で日々蓄積しているデータに基づいたものです。どの国の市場を見ても、日本製品が持つ「品質」「技術」「文化」という3つの優位性は揺るぎないものであると確信しております。 

 

変化の激しい市場環境においても、WAFUU.COMは21言語・107ヵ国での展開を通じて、日本製品の真の価値を世界に届け続けてまいります。

■ 会社概要