文具・文房具・事務用品・事務機器の総合サイト オフマガNEXT

お問い合わせ

オフィスマガジンonline

ホーム > オフマガ ニュース一覧 > 三省堂書店 神田神保町本店 2026年3月19日に開店決定

三省堂書店 神田神保町本店 2026年3月19日に開店決定
2025年12月02日

創業145年を迎える2026年3月19日に株式会社三省堂書店・三省リアルティ(本社:千代田区・代表者:代表取締役社長 亀井崇雄)は、千代田区神田神保町1丁目1番地に「三省堂書店神田神保町本店」を開店いたします。

 

12月1日(月)、出版業界関係者約200名(オンライン配信視聴約400名)をお招きし、説明会を日本出版クラブにて実施致しました。

 

新店のコンセプトは「歩けば、世界がひろがる書店 。」

 

本を通じてあらゆる世界の入り口となる、お客様の人生の転機のきっかけとなる書店を目指します。

 

(写真右から)長谷川豪氏、亀井崇雄(株式会社三省堂書店・三省リアルティ代表取締役社長)、糸井重里氏、中村優子氏

【第一部】

■三省堂書店神田神保町本店 全体概要

第一部では、代表取締役社長の亀井崇雄と、内装コンセプト・デザインを設計担当した、長谷川豪建築設計事務所代表の長谷川豪氏による全体概要説明を行いました。

 

▪概要について(株式会社三省堂書店・三省リアルティ代表取締役社長 亀井崇雄より)

 

「2022年の一時閉店から約4年、新しい本店へ道のりは、平坦なものではなく、難しい舵取りが続いていました。気づけば開店まで100日しか残っていない現実に焦りを感じながら準備を進めております。現在は仮店舗にて、新本店の準備を進めると同時に、新しい店舗でのアイデアを練って様々な実験を行っております。今回お示しする計画は開業時の新本店の姿の一部となります。開業と同時に新たな書店としての戦いが始まります。

 

時代の変遷とともに書店の形も常に変化を続けてゆくことと思います。

本日は様々な方々にご協力頂いております計画を、ご説明できることを大変嬉しく思っております。皆様に共鳴いただけるように、精一杯説明させていただこうと思います。」

 

亀井崇雄

●神田神保町本店 名前の由来

新しい店舗名は「神田神保町本店」に決まりました。改めて「神保町」の前に「神田」をつけてることといたしました。1947年に神田区が麹町区と合併し千代田区が発足する際、神田区内の町名にはすべて「神田」を冠称する町名変更がなされました。本の街神保町との連携はもちろんのこと、神保町以外の街の人々との連携も意識した店舗にしたい、という意志を込めております。

 

●神田エリアについて

古くから日本の出版文化の中心の街として、多くの書店・出版社などが集まる本の街として多くの方々に認識されている街です。周辺には、学校・予備校も多く、学生街として栄えました。学生さんたちのニーズに応えるべく、スポーツ用品店や楽器店、老舗の飲食店も集まり、現在の姿となっています。

2025年「世界で最もクールな街」として神田神保町が世界に紹介され、神保町が名だたる都市の街を押さえて1位に選ばれました。(出展:ロンドン発の雑誌「タイムアウト誌」「世界で最もクールな街」の最新ランキング)

 

●三省堂書店これまでの歩み

三省堂書店は、明治14年「古書店」として誕生し、現在創業145年の歴史がはじまりました。

会社の創業100周年記念事業として取り組まれたのが、今回の本店ビルの前身となります、神田本店ビルの建築でした。詳細は⇒ https://www.books-sanseido.co.jp/company/history/

 

●三省堂書店は第二章へ 新店のコンセプト「歩けば、世界がひろがる書店。」

ティザー キービジュアル

●神田神保町本店の取り組み

・小川町仮店舗からのトライアル→新しい本の売り方の実践

・未来の読書好き、本屋好きに向けた企画棚「ようこそ世界の入口へ」

・オリジナルカフェ「喫茶 ちそう」

・三省堂書店めくる塾(オンラインイベント→リアルとネット配信の同時開催)

・つながる本棚(リアルとオウンドメディア、両方で展開するプロモーション棚)

・「神保町いちのいち」の再開とオリジナル商品、神保町土産の開発

・PubteX社BOOKTRAIL出版物の流通を可視化するシステム

 

●神田神保町エリア連携施策

・4階テナント「THE ジャンプショップ 神保町」(本店開業同時オープン予定)

公式サイト:https://thejumpshop.jp

・神保町ブックフェスティバル

・Podcast番組「神保町で会いましょう」(11月28日より配信スタート)

公式サイト:https://jimbodeai.jp/

 

▪内装デザイン・コンセプトについて(長谷川豪建築設計事務所代表 長谷川豪氏より)

長谷川豪 氏

 

「亀井社長の宣言『次世代の新しい書店への挑戦』に共感・感銘し、『大型書店の実店舗の可能性』について議論を重ねてきました。三省堂書店新神田神保町本店は、網羅性と遭遇可能性を両掴みする空間を目指すべきだと考えました。」

 

<「歩けば、世界がひろがる書店。」のランドスケープ 一部抜粋>

1F 知の渓谷

2F・3F 探求の洞窟、つながりの岬

3F 好奇心の泉

 

【第二部】

■特別対談 神田の魅力とこれからについて 

第二部は、特別ゲストに株式会社ほぼ日代表取締役会長糸井重里氏を招いて、亀井と「神田の魅力とこれからについて」対談を実施しました。ファシリテーターは中村優子氏が務めました。

糸井重里 氏

亀井崇雄

中村優子 氏

「第一部の概要説明を聞いて、書店をメディアとして立ち上げなおす決意を感じました。立地が良く、どういう書店にしていくか大変でもあり羨ましいです」(糸井氏)

 

「神田は、東京の中の典型的なローカルだと思いますね。研究者、探求者が興味を持つ場所というイメージです。ほぼ日の本社移転の際は、新参者の我々はどう受け入れられるか不安でしたが、お祭り等の行事などを中心に参加し続けており、受け入れて貰えています。受け入れてくれる雰囲気がとても良いと感じます」(糸井氏)

 

「神保町には書店、お茶の水には楽器店、小川町にはスポーツ用品店があり、このエリアには特徴的な街が集まっている。書籍を軸に業界の垣根を越えて連携し、街全体を盛り上げたいです」(亀井)

 

「本、書店について考えていることですが、本をモノとして考えると息詰まりますよね。モノからコトへ。本が持っている物心性は素晴らしい素材なので、そこから何かがうまれるのではないでしょうか?社内でも『企画に困ったら三省堂を回れ』と言っていました。書店ほど偶然の出会いがある場所はないですね」(糸井氏)

 

「読まない人に向けても、本を読むという行為を伝えていくことが、新店舗での使命の一つです」(亀井)

 

「『読書は大事なこと』というイメージは、本を読まない人でも感じている、このブランド価値は重要だと思います。本が生みだす特別な関係の間に入って、書店ができることはたくさんあると思います。」(糸井氏)

 

「神保町は目的外の楽しさがある街。本を探しに来て靴下を買うような面白さです。ぶらぶらできる書店が戻るのは嬉しい。お客さん参加型の仕掛けや遊び心ある企画を期待します。ほぼ日には、公園部という、社内有志で色々な企画を立ち上げる部署があります。もし三省堂書店さんに公園部が出来たら、交流したいです」(糸井氏)

 

「出版業界は苦労していますが、コーヒーのように“モノからコミュニケーション”へと価値を転換できる。本も人との関わりを通じてまだまだ発展できるはずです」(糸井氏)

 

「本を読まない人に“0冊→1冊”を届けるのは難しいですが、読書との関係を少しずつ増やせるよう努力してまいります」(亀井)

 

【登壇者記念写真】

(写真右から)長谷川豪氏、亀井崇雄(株式会社三省堂書店・三省リアルティ代表取締役社長)、糸井重里氏、中村優子氏

 

【神田神保町本店ビル 建物概要】

2026年1月竣工 3月19日開業予定

・地上13階建 地下0階

・延床面積 3,794坪(12,543㎡)

・5~13階 オフィステナント

・1~4階 店舗

※4階は「THE ジャンプショップ神保町」

・書籍、雑誌 600坪

・神保町いちのいち、文具雑貨 30坪(2階)

・カフェ 45坪(3階)

・イベントスペース 13坪(3階)