ホーム > オフマガ ニュース一覧 > 大阪・関西万博「Wood Change 2025 ~使おう、日本の木。」ひみ里山杉からできたインク つけペンセットなど展示
1. 「Wood Change 2025 ~使おう、日本の木」概要
本展示では、優れた木のデザインを顕彰する「ウッドデザイン賞」受賞作品の中から、実際に触れて感じることができる日用品、雑貨、文具、玩具等の木製品の実物や映像展示を行います。「こんなものも木でできるのですか?」と驚くような木製アイテムを展示します。あわせて、2023~2024年度に選定された「大阪・関西万博特別賞」受賞作品もご紹介します。
●ウッドデザイン賞とは
木を活用して社会課題を解決した取り組みを顕彰するアワードです。木を多用した住宅や建築、木質建材や工法、そして家具や玩具をはじめとする木製品に加え、木材製品や材を供給する山や森の思いや物語を社会に伝えるコミュニケーション活動、木材の利活用を促す調査研究活動も対象としています。
「Wood Change 2025 ~使おう、日本の木。」
展示期間:2025年9月23日(火曜日)から9月29日(月曜日)まで
展示場所:万博会場内フューチャーライフヴィレッジ
2. 「こんなものも木でできる!」木製アイテムの展示内容
日本の木の素晴らしさはもちろん、その加工技術や繊細な造形、スギ・ヒノキを始めとする花粉症対策につながる木材利用の意義を感じていただけます。木の特性や効能を活かし、優れたデザインの作品をそろえた、「触って・使って・感じる」来場者体験型の展示です。展示内容は、「木であじわう」「木であそぶ」「木でえがく」「木とくらす」「木をまとう」の5つのテーマでご覧いただけます。
●木であじわう
「木で味わう」=木×食べるをテーマに、木のストローや升の技を使ったおひつ、木のワイングラスなど、食卓を彩り、おいしさを演出するコーナーです。温かさや香りを感じ、食の世界を一層広げてくれるチャーミングな食器の数々を展示します。
COM-PLATES 深皿タイプ/有限会社高信金型製作所(愛知県)
木製の冷凍ご飯容器「COBITSU」/有限会社大橋量器(岐阜県) 、南地秀哉 (千葉県)
国産間伐材の木製ストロー AQURAS /株式会社アキュラホーム(東京都)
木製ワイングラス IPPONGI/株式会社匠頭漆工(石川県)
●木であそぶ
木×玩具をテーマに、精巧な技術でつくられた木製ブロック、収納までを考えた積み木、組み合わせ自在で三次元を木で組んでつくる玩具など、実際に手に取って遊んでいただけます。
木製ブロック ズレンガ mini/株式会社浅尾(滋賀県)
toy house/株式会社 増田桐箱店(福岡県)、商品企画室トライシンク (福岡県)
KUMINO/クミノ工房(滋賀県)
●木でえがく
木×文具をテーマに、杉の皮のインクや木粉で作った色彩豊かなクレヨン、木軸ペンで書いて楽しめるコーナーです。木の成分で描く文字や絵を体験できます。木の硯など、日本の書の文化を感じる展示もあります。
クリプトメリア/ナイス株式会社(神奈川県)
木の色の豊かさをみつける 森のクレヨン/株式会社 フェリシモ(兵庫県) 、Playfool (イギリス)、株式会社 飛騨の森でクマは踊る (岐阜県) 、mizuiro株式会社 (青森県) 、明後日デザイン制作所 (兵庫県)
ひみ里山杉からできたインク つけペンセット/岸田木材株式会社(富山県) 、株式会社竹田事務機 (京都府) 、株式会社田中直染料店 (京都府)、株式会社岸田 (富山県)
木硯/YOAKE(福岡県)、TAWARA (福岡県)
●木とくらす
木×雑貨・インテリアをテーマに、曲木や圧縮など新たな技術で美しく使いやすいデザインのアイテムを体感できるコーナーです。曲線美を持つ木、しなやかな柔らかさを持つ木、繊細な加工を施した木を感じていただけます。
TANZAKU Lamp/ストーリオ株式会社(新潟県)
曲げ木バネのマウスパッド 曲げ木の万年筆ケース/ストーリオ株式会社(新潟県)
iLignosシステム手帳/名古屋木材株式会社(愛知県)
monacca/株式会社エコアス馬路村(高知県)
●木をまとう
「木をまとう」=木×服・装飾をテーマに、モダンな下駄や木糸の服やファブリック、かんなくずの花など、着る・まとうを体験するコーナーです。身に着けることで、木のやさしさと香りが五感を刺激し、自然と一体になります。
MOKU-NUNOタオルケット/合同会社Mt.Blue(佐賀県)
Beco/佐原桐材履物店(福島県)
Forest Corsage & Forest Mist Kitaaiki/キノハナkinano(長野県) 、 縁樹の糸 (大阪府)
かなばフラワー<装花>/土佐草木花(高知県)
3. 「大阪・関西万博特別賞」の受賞作品の紹介
「ウッドデザイン賞」の特別賞として、2023~2024年度に選定された「大阪・関西万博特別賞」受賞作品をご紹介します。
この賞は、ウッドデザイン賞入賞作品の中から、日本の木の文化や木のデザインを海外へ発信するにふさわしい宿泊・飲食・体験施設、プロダクツ、活動などを対象に、2年間で計6点が選ばれたものです。会場では、これらの作品を映像で紹介し、日本の木の文化や「木のおもてなしの魅力」をお伝えします。
●FARM FRONT seki_noen 有限会社米山工務店(新潟県)
南魚沼の自然と共生しながら、世界一おいしい米を提供することをテーマとした建築です。代表産業である農業と林業を融合させ、地域の「豊かさ」を建築で表現しています。四季折々の表情が豊かな南魚沼の雄大な自然を取り込める大開口をトリプルガラスで配し、寒さや暑さのストレスなく、田園風景や越後の山並みを楽しめる空間としています。
●蒜山そばの館 真庭市 (岡山県)他
焼失した市営そば店を再建した建築です。地域の伝統的な入母屋造りを、地場産業であるCLTで構成し、伝統と現代の技術をつなげています。母屋に取り付く庇が周囲の山並みの風景を切り取り、その美しさを際立たせます。市営店として、蒜山蕎麦や地域文化の情報発信ができるよう、そば打ち体験や暖簾、組子細工などの地場工芸を建築に取り入れています。
●ごはんや一芯 京都店 株式会社ムーンバランス(京都府)
サイズ違いや傷によってペレットに粉砕され燃料となってしまう北山杉の磨き丸太を使い、表面の絞りの意匠を畝りのある床材として再制作し、新しい利用方法を提案しています。丸太の心材は製材し、床材フローリングや縁甲板張りの天井として余すことなく転用することにより、日本人が古来から持っている「勿体ない」という精神を表現しています。
●ARBOR クレアプランニング株式会社(福岡県)
福岡県大川市にある木工所に併設されたARBORは、伝統的な職人技術と現代アートの融合により、職人の魅力を再発見する場となっています。ワークショップや展示会を通じて、地元の職人の高い技術力と創造性を広く紹介しています。また、教育プログラムや体験型イベントによって、次世代の職人を育成しています。
●JR日豊本線 霧島神宮駅 川口琢磨建築設計事務所(東京都) 他
鹿児島を拠点とする企業IFOOが九州DREAMSTATIONを活用し、霧島神宮駅前の賑わいづくりの端緒として駅舎改修を行いました。内部は御神柱と呼ぶ既存RC部の耐震要素を兼ねた大太鼓柱や巨木柱が林立し、繊細な木架構に覆われています。来訪者を県産杉の量塊が包み込み、「まつる時」を豊かにする駅舎の新たな原風景を目指しています。
4. 関連サイト
Wood Change 2025 特設サイト https://rinya-expo2025.maff.go.jp
Wood Change 2025 インスタグラム https://www.instagram.com/woodchange2025/
5.木づかいシンポジウムの開催
初日の9月23日(火曜日)には、フューチャーライフヴィレッジ内のステージにおいて、「木づかいシンポジウム 2025 in 万博」を開催します。
木造建築や木材の技術開発の最新事例を交え、木材利用の可能性について紹介します。
詳細は順次、林野庁ウェブページやWood Change 2025 特設サイトに掲載します。
お問い合わせ先
林野庁 林政部木材利用課
担当者:中野・北平
代表:03-3502-8111(内線6122)
ダイヤルイン:03-6744-2298