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鉛筆削り器(シャープナー)の歴史は古く、明治の末期に米国から輸入されたのが最初といわれる。国産化は大正末期頃らしい。戦前にも手動式鉛筆削り器はあったが需要はきわめて少なく、本格的普及は昭和30年代にオフィスの合理化が始まってから。それまではナイフやカミソリを使って鉛筆を削っていた。
昭和35年10月、当時の浅沼稲次郎社会党委員長が、元日本愛国党の山口二矢に刺殺されたのをきっかけに、全国で刃物を持たない運動が展開され、学童の間からナイフやカミソリが姿を消していった。これがシャープナー普及に拍車をかけた。シャープナーを大別すると、手動式と電動式がある。電動式は昭和30年代の前半に登場。当時のものは鉛筆が削りあがったのをみはからって鉛筆を抜き出す方式であったため、ムダが多くさほど普及しなかったが、同30年代後半に入って改良が進み広く普及していく。
昭和40年代後半にはスチール製学習机が台頭、その付属品として電動鉛筆削り器が付けられることが多かったが、現在はほとんどついていない。同51年には電池式が登場した。