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タイムレコーダーの原理は、1871年にアメリカのウイルソン氏が作製した印字器リボン付きの時計といえる。その後、バンディ氏がそれに差し込み口をつけて、機構の中の紙テープに出勤者の出勤時間を記録できるようにした。産業革命で多くの労働者をかかえるようになった近代産業が、時間管理の必要を生んだといえよう。次いで、英国のディ氏が軸についた時計の針が回りながら、機構の中に設置した紙に、時間と雇用者番号が記入できるものを考案した。また1894年にはクーパー氏が、1週間分を線で分けたカードレバーの作動で印字する機械を作製している。
現代のような形態のものが出現したのは1920年代のこと。初期のタイムレコーダーは、ダイヤルタイムレコーダーと呼ばれ、その後のものはゼンマイ単色型で現在のタイムレコーダーの原型といえる。わが国では明治40年に、東京・銀座の黒沢商店が輸入したのが最初。ドイツのイスガス、米国のストロンバーグなどが輸入されていたが、昭和6年にアマノの創始者・天野修一氏が国産第1号を完成させた。これも当時としては斬新な電動式だった。